解雇した従業員から不当解雇で訴えられるリスク

20209Jun.

昨今の新型コロナウイルスによる未曽有な経済事情や様々な理由で「解雇を選択せざるを得ない…」と悩んでいる経営者の方もいらっしゃると思います。決断する前に知っておきたいのが解雇の注意点とリスクです。

従業員の解雇が不当解雇に発展する理由

そもそも、好き好んで従業員を解雇する経営者はいません。経営上のやむを得ない事情があり、悩みに悩んだ末に解雇を決定するのだと思います。

しかし、従業員にも生活があります。解雇によって仕事や収入がなくなることの不安・不満が怒りとなって会社に向かってしまうことは想像できます。インターネットが発達した今、様々な情報にアクセスしやすく、「不当解雇」で検索すれば多くの法律事務所が相談できますと出てきます。また、「内容証明書無料キャンペーン」なんていうのもすぐ出てくるので、訴訟を起こすことのハードルが低くなっています

従業員から不当解雇で訴えられた場合、どうなるのでしょうか?
まずは、弁護士費用が掛かります。そして訴訟になれば何年にもわたって裁判を行います。もしも負ければ、その裁判の年数分の給料を従業員に払わなければなりません。解雇した人数が多ければ、下手をすれば億単位のお金を払わなくてはならなくなります

従業員からの訴えに備える損害保険

解雇の決定は慎重にならざる得ませんが、このような不当解雇の訴えに対して会社を守る保険があります。それが雇用慣行賠償責任保険という商品です。また、セクハラ、パワハラ等の職場におけるハラスメントに関する訴訟にも対応できます。

雇用慣行賠償責任保険は単体でも加入できますが、「労災上乗せ補償(保険)」の特約としても加入する事が出来ます。多くの企業は「労災上乗せ補償(保険)」に加入していると思いますが、自社の加入の保険が雇用慣行賠償に対応できるか確認することをお勧めします(商品名は各社違うので、分からない場合は保険会社や代理店に聞いてください)。

解雇の種類と4つの判断基準

解雇には、普通解雇、懲戒解雇、整理解雇があります。経済事情で解雇をするのを整理解雇と言います。整理解雇とは、使用者の経営事情等により生じた従業員数の削減の必要性に基づき、労働者を解雇する事です。あくまで、経営上の理由による解雇で労働者にその責めに帰すべき事由が無いものを言います。

整理解雇の有効性の判断の事由としては次の4つの要因があります。

①人員削減の必要性

②解雇回避努力がなされたか

③被解雇者の選定の合理性

④解雇手続きの妥当性

実際に解雇の手続きをする場合は上記の点に充分留意しながら行って下さい。

まとめ

日本では、権利意識が欧米化してきている傾向があります。雇用慣行も複雑化してきており、正しい知識と対策が企業経営に重要になっています。この傾向は今後ますます加速すると思います。パワハラやセクハラ、不当解雇など雇用慣行リスクへの備えについて詳しく知りたい方はお気軽にお問い合わせください。


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